スケーリーフット

テレビを見ていたらスケーリーフットの話題が出てきた!!

スケーリーフット、日本語で鱗(うろこ)の足。実は、初耳ではなく、二度耳。

昔、スケーリーフットが発見されたばかりのときに、テレビで見たことがある。

が、今の今まですっかり忘れてた。今回の放送を見て思い出し、初めて見たときのインパクトも思い出した。なので、より詳しく調べてみたのだ。

そしたら、スケーリーフットとともにウロコフネタマガイという名前が出てきた!!

ん、それって、何? スケーリーフットは別名なの? そうだったのか。それは、初耳。

photo by Chong Chen / CC BY-SA 3.0

ウロコフネタマガイ、つまりスケーリーフットは巻き貝なんだけど、足が鉄のうろこでおおわれているのだ。正確には硫化鉄で、これがよろいのようなのだ。そして磁石に、ひっつくという。

鉄のうろこを持つ巻き貝なんて、ビックリ。っていうか、2001年に初めて発見されて、世界中がビックリだったんだけど、後生動物(原生動物ではない)で唯一、体に硫化鉄を持つ生物ということで注目され、しかも棲息する場所がさらに驚き。

スケーリーフットは深海生物なんだけど、深海も深海、インド洋の深海2420~2450メートル付近の海底熱水鉱床のチムニー(硫化物と硫酸塩とからなる活発な熱水噴出孔の煙突状の構造物)の壁面などに足を広げて付着しているという。

現在、世界で3カ所の海底熱水鉱床でしか発見されていないのと、白いスケーリーフットも発見されていたり、磁石にはひっつかないものもいたり、でも遺伝的には同種なんだとか、いろいろ不思議。

で、このうちの2カ所は排他的経済水域外で公海のため、海底熱水鉱床は鉱物資源のために開発されそうで、発見されたばかりのスケーリーフットは絶滅危惧種に登録されてしまっているという……。

ちなみに、スケーリーフットは消化管の組織中に共生細菌を保持していて、そこから栄養をもらい、餌は不要なんだとか。また、うろこの硫化鉄は、共生細菌による代謝などでうろこに放出された硫黄が、海水中の鉄イオンと反応して形成されるそうだ。この仕組みが解明されれば、生物から鉄を作り出すことも可能になるかもしれない。

あとスケーリーフットは、飼育下では、足のよろいが錆びてしまって、そのストレスで死んでしまうことがあるらしい。今のところは、他の環境で飼うのは難しそう。

とにかく不思議だよね。生物が棲めそうにない環境で生き、しかも鉄を身にまとうなんて。今後も新しい情報が知りたくなる生き物ですな。

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